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縄文ZINE3号の配布が始まったので、編集部に話を聞きに行ってきた。

2016年5月27日 書いた人:dogupota
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縄文マニアの中ではすっかりお馴染みになった「縄文ZINE」
先日3号の配布が始まり、早くも品切れの所があるとかないとか。
今号はどぐぽたも内容に関わらせていただいた関係で、縄文ZINEの編集長、ニルソンデザイン事務所の望月さんに話を伺うことができました。

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ろくろを回す代わりに猫を回す望月さん。

どぐぽた:本日はよろしくお願いいたします。

望月さん(以下、望月):よろしくお願いします。

縄友、増えましたか?

どぐぽた:縄文ZINEを発行してから、望月さんは様々なメディアにゲストで出ていらっしゃいますよね。「縄文ZINEを作ったきっかけは縄文好きの友達を増やしたいから」とよくお話しされていますが・・・縄友、増えました?

望月:え???それはどぐぽたの皆さん以外で、ということですか?まあ・・・といっても、皆さんのこともまだ友達というか知り合い程度ですが・・・。難しいですね、友達って。何をもって友達とするかという・・・。

どぐぽた:どぐぽたの編集メンバー同士も、あんまりお友達って感じでもないんですけどね。

望月:ギスギスしてるんですか?

どぐぽた:ギスギスはしてないです!笑 ただ、縄文っていう共通点から離れたところで飲みに行ったりとかしないんですよね。「最近彼女できた?」とかいう話もしないし・・・。シャイなんですよね、みんな。

望月:縄文好きな人ってあんまり社交的な感じがしませんよね。

縄文ZINEという「友達」

望月:友達うんぬん言っているのは、実際の”人”という意味もあるんですけど「縄文ZINE」っていうタイトルにしたのは、制作を通して「縄文人」という1コの人格を作り出そう、という意図もありまして。

どぐぽた:2号に書いてあったイマジナリーフレンドですか?

望月:イマジナリーフレンドというか・・・あえて誤解されるようなことを言えば、AIを作り出すイメージです。今ビッグデータを作っているんですよ。データを蓄積していく中で「縄文人」という人の人格が浮かび上がってくるんではないかと。
制作には複数の人間が関わってますので、一人の人格というよりは縄文人全体が「こういう感じの人たち」という雰囲気が出せればいいですね。

わからないから面白い

望月:縄文時代ってよくわからないことが多くて、だから面白いんですよね。僕は物事が分かってくる途中の段階が好きなんですよ。

どぐぽた:映画のストーリー中盤くらいを観ている感じですかね。

望月:そうそう。結末まで行ってオチがはっきりしちゃうと、想像してたオチと違ったりしてガッカリすることもありますし。
その点、縄文は全てがわかることは絶対ないですから、プロセスをいかに楽しむかが重要なんじゃないかな、と思います。

どぐぽた:想像させてくれる点がたくさんあるのがいいですよね。プロじゃなくても適当なことが言えるし。

望月:そうそう(笑
適切な言い方じゃないかもしれないですけど、今までの「縄文業界」ってどうしてもお堅い「お勉強」の方向性でしかとらえかたが無かったんですよね。柔らかくすると「ゆるキャラ」みたいな。素材は違うんだけど、切り口の角度は同じだと感じていました。
それよりも「縄文」というものを色々な角度からとらえてみたら「縄文人」というものが立体的に見えてくるんじゃないかな、と思っています。
そういう訳で「縄文ZINE」はとらえ方の角度だけはたくさん詰め込んでいるんですよ。

縄文zineがきっかけで縄文好きになった、という反応はありましたか?

どぐぽた:今号で3号ですけども「縄文ZINEを読んで始めて縄文が好きになった」っていう方もいるんじゃないですかね?

望月:います、いますよ。女性の方で、上司が歴史好きなので、話を合わせるために読んでいたら好きになった、とか。二人がどういうカンケイなのか、ちょっと気になる所ですが・・・。
あとは女子高生が感想送ってくれたり、小学生だったり、映像作家さんだったり。それ以外にも、縄文ZINEがきっかけで遺跡を巡りを始めました、とか本当にいろんな方から感想をいただいてます。

縄文というファンタジー、そして映画の話

どぐぽた:先ほど「想像の余地」という話をしましたけど、縄文ってファンタジーの要素がたくさん含まれていると思うんですよね。具体的に言ってしまうと宮崎駿作品のような。
入り口に辿り着くまでが遠いですけど、そこまで案内してあげれば現代の日本人にも親和性は高いんじゃないかと思っています。

望月:宮崎駿の映画って、現実の世界と並行してもう一つの世界が存在するテーマの作品が多いですよね。それこそ「トトロ」とか。あれってやっぱり縄文の世界観だと思うんですよ。

どぐぽた:「もののけ姫」の主人公アシタカは蝦夷(エミシ)の生き残りですけど、蝦夷は縄文人のことですからね。

望月:まさに縄文ですね。
映画が好きなので映画のコーナーには力を入れてます。映画の解釈は「縄文」だけで出来ると思ってますんで。次はゾンビ映画を特集する予定です。あれって完全な縄文映画なんですよ。

どぐぽた:何を言ってるのか全くわからないんですが・・・。ゾンビですか?

望月:集団の無意識が・・・あっ長くなるのでやめときます。次号のオススメの映画コーナーで書きます。。

どぐぽた:大丈夫かなこの人・・・。

望月さんが縄文に目覚めるきっかけ

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どぐぽた:望月さんは縄文にハマるきっかけとして、何か明確なきっかけはあったんでしょうか?

望月:元々、歴史好きなんです。でも歴史小説とか読むと幕末とか戦中とか、舞台になる時期が偏っているんですよね。それで、もっと何か面白いものはないかなーと探してたら、そういえば縄文というものがあったよね、と。よくわかってないところがいいなあと思って、それから色々調べ出したわけです。
でも、周りの人に「縄文っていいよねえ」って話をしても誰も理解してくれなくて・・・。

どぐぽた:古墳とか?って言われるんですよね。

望月:そう!だからもう、理解されないなら話さない!ってなっちゃって。
僕の仕事は本などのデザインなんですが、デザインの仕事って受注産業なので、自分から何かを発信するってことは無いんですよ。だから、何か一つ発信するものがあっていいんじゃないかと。
じゃあ自分が面白いと思うことで何か作ってしまえ、と思ったんですよね。

どぐぽた:で、作ってしまったわけですね。ということは何かすごく大きなキッカケがあったわけじゃ無いんですね。軽く浸かったら気持ち良さそうな沼を探し求めていたら、いつの間にか全身沈んでいた、という感じでしょうか?

望月:そうですね。まさにそういう感じです。

どぐぽた:縄文好きっていうと、何か鼻で笑われません?フッって。別にサブカルとかじゃないですよね縄文って、メインカルチャーじゃないですか。

望月:そう!ニッチとか言われますけど、僕からしてみたら野球とかパンケーキの方が断然ニッチだ!って言ってやりたいですよ。

どぐぽた:今号の表紙はタレントの藤岡みなみさんですけど、タレントさんと縄文がセットで発信されたことで縄文をニッチという人も減るといいんですが。

望月:彼女が表紙を飾ってくれたことは大きいですね。縄文好きをはっきり公言したと言っていいと思います。もう彼女は縄文から逃げられませんよ!

どぐぽた:縄文好きタレントとして、加曽利E式土器とB式の区別がつくようになっていただかないといけませんね。

望月:それは難しいですね・・・。

どぐぽた:まあ私もわからないんですけどね。

1号を企画している段階でどのような反応が帰ってくると思っていましたか?

どぐぽた:考古学業界を中心に、非常に好意的な反応を得ている縄文zineですが、1号を企画している段階でどのような反応が帰ってくると思っていましたか?

望月:1号を出す前は、完全に無視されても仕方ない思ってました。好意的な反応が多くて嬉しいですね。

どぐぽた:ライトユーザーが増えることは良いことですよね。ちょこっとハマるといくらでも奥があるのが縄文ですし。

今後の目標を教えてください

どぐぽた:今後の目標はありますか?

望月:今後の目標はとにかく、続けることですね。たくさん出したからといって儲かるわけではないので・・・。
お金のことも考えなくちゃいけないので、意外と厳しいんですよ。とにかく続けること、が目標です。

どぐぽた:今号は巻末で大きくスポンサー募集してますもんね。具体的に社名を指定していますが「言い張っちゃう」ことって大事だと思います。

望月:小山メソッドです。(3号参照)

どぐぽた:名指しされた企業の皆さま、ぜひとも縄文ZINEの広告主に!

発送作業を手伝う

発送作業も一人でやっているという望月さん。3号は3万冊刷ったとのことですが、あまりに大変そうなので、インタビュー後お手伝いをさせていただきました。

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山積みのダンボール、これ全部縄文ZINE

どぐぽた:これ、送料も結構大変なんじゃないですか?

望月:たまーに着払いでって言ってくれる、ありがたい人もいるんですけどね・・・。正直送料だけでも厳しいので、そう言っていただけると大変嬉しいです。

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発送作業を積極的に邪魔してくる猫たち

どぐぽた:猫の名前聞いてもいいですか?

望月:「やつい」と「片桐」です。

どぐぽた:片方の人(?縄文入ってますね。(注:ラーメンズの片桐仁さんは縄文好きを公言している)

望月:ラジオ好きなので「エレ片」という番組の、やついいちろうさんと片桐仁さんから取ってます。

大量の梱包作業がようやく終了・・・!

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どぐぽた:よく、この作業を今まで一人でやってましたね・・・。てか、まだ大量に残ってますけど?

望月:いや、発送するやつはこれでほとんど終わりなんで。すいませんね、手伝ってもらっちゃって。

どぐぽた:いえいえ、ギャラ代わりに猫をたくさん触らせていただきましたので。本日はありがとうございました。

望月:ありがとうございました。

 

望月さんの手間と縄文愛が詰まった(まるで愛妻弁当のような)縄文ZINE3号。配布先は下記リンクを参考にしてください。

http://jomonzine.com/pg146.html

どぐぽたも、メンバーのヤミラさんが寄稿しているほか「現代の縄文美人」という中空土偶並みに中身が詰まった記事を書いています!要チェック!