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石器部で石器を作ろう!

2017年5月3日 書いた人:小林千幌
石器部ロゴ

石器部設立の経緯

小林千幌です。
みなさん、楽しいゴールデンウィークをお過ごしでしょうか。


さいきんの縄文業界といえば、お菓子考古学者ヤミラ氏縄文ZINE望月氏などの活躍が目覚ましく、どぐぽたの目立った活動は相変わらず「土偶の日」期間ばかり・・・。
サイト設立当初から連載記事を作ろうとか言ってるけど、誰もやらないし!いや、俺が一番何もしてないんだけど!!

とはいえ、何かやるっつても先の二人との戦闘力(縄文力?)の違いは火を見るより明らか。

 

ヤミラと望月氏に無く、自分だけに出来ることはなんだろなーと考えた結果・・・。

 

 

 

 

 

 

部活動を、立ち上げることにしました!

 

2人に出来なくて、自分だけが出来ること、それは「コミュニティ」を立ち上げることではないかと考えたのです。

実際、縄文関連の記事を書くのに、遺物の写真は不可欠ですが、埋蔵文化財の掲載許可って結構大変なんですよねー。ほんと、許可とるだけでひと仕事なんすよ。

だがしかし!実践考古学ジャンルなら、掲載許可も不要で記事も書ける!
こりゃあ、一石二鳥じゃあ、のう雷電!

土偶部、土器部、遺跡探訪部、石器部など、いろいろ考えた結果、まずは「石器部」をスタートさせることにしました。


・・・自分がやりたかったから。

某月某日 中野区

早速、造形家の平田篤史さんにコンタクトを取り、講師をお願いしたところ、こころよく引き受けてくれました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA


講師の縄文おじさん平田篤史氏(右)


 

こちらはわたしが某所から仕入れてきた黒曜石。茶色いけど、これも黒曜石です。


こちらはわたしが某所から仕入れてきた黒曜石。茶色いけど、これも黒曜石です。


まずは理論から

今回は石器の中でも代表的な「矢じり」を作っていきます。

まずは大きな黒曜石の塊を石で叩いて、薄い破片「剝片」を取らなくてはいけません。

黒曜石はガラスに近い性質の石なので、ハンマー代わりの石で叩けば比較的簡単に割ることができます。しかし綺麗に剝片を取るにはコツがあります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA


ハンマー用の石と黒曜石の塊

剝片の取り方

では剝片の取り方を説明していきます。
厚みのある平べったいハンマー用の石を、打点に対して水平に打ち付けます。
ハンマー用の石は河原へ行けば、普通に落ちているものです。


すると、打点を起点として、水平方向からみて約120度の方向に亀裂が入り、石が割れます。

石器部解説2石器部解説3

この理論を頭に入れた上で、石を割っていきます。

実際にやってみると・・・

石を割ってみる

平田さんがあらかじめ少し小さく割ってくれた黒曜石から、剝片を取っていきます。
解説の石は立方体ですが、実際の黒曜石は複雑な形をしています。
理屈はわかっていても、やってみると全然うまくいかない・・・!

他の参加メンバーもなかなか割れずに苦労しています。

剝片が取れた

全員で苦労して、ようやくそれっぽい剝片がいくつか取れました。


黒曜石は火山地帯でしか採取できないため、縄文時代、物々交換で黒曜石を手に入れるしか無かった地域では、一つの塊から、この「剝片」をいかに薄く、沢山とれるかが重要な技術でした。

押圧剥離

剝片が取れたら次は「押圧剥離(おうあつはくり)」です。

今までは「割る」作業だったので、イメージが分かりやすかったのですが、ここが矢じり作りで一番難しいところです。

字を見ればわかると思いますが「押して」「剥がして」いく作業です。

押圧剥離には鹿の角の先端を利用します。

鹿ヅノ

押圧剥離のやり方

まずは正しいやり方。剝片の先端に鹿ヅノを力強くグイグイと押し付けます。(押圧)

押圧剥離1
すると黒曜石が薄くパリッと剥がれます。これが上手く「剥離」させられた状態です。
押圧剥離2

石が割れる(剥がれる)理屈は、剝片を作った時と同じです。この作業を表裏と繰り返し、剝片を整形していきます。しかし、これ、相当チカラが要るんですよ。かつては世界中で行われていた作業なので、コツをつかめば難しいことは無いはずなんですが、そうそう簡単にはいきません。

なかなか上手くいかない、とよくやってしまいがちな間違えが、次。

押圧剥離間違い1

「剥がす」がイメージできずに上からツノを押し付け「割って」しまうパターンです。
押圧剥離間違い2

これでも、いちおう割れるものの「押圧剥離」にはなっておらず、ただ石を小さくしてしまっているだけです。このやり方でも形を整えることは出来ますが、切り口が厚くなってしまうので、本来の刃物としての用途には使えません。

「全然できねー!」と弱音を吐く生徒を横目に、メギメギと石を剥離していく平田さん


「全然できねー!」と弱音を吐く生徒を横目に、メギメギと石を剥離していく平田さん

押圧剥離に挑戦してみるものの・・・

自分でやってみるものの・・・

うーむ。全然うまくいかん。はじっこ割ってるだけで、押圧剥離ができてないのが自分でもわかる・・・。

割れた!

ギャー!割れちゃったーーー!!!!

と、ここで時間終了。

ここからは平田さんが作った石器で肉を切ってみます。

石器で肉は切れるのか

平田さんが作った石器。全然出来が違う。


平田さんが作った石器。全然出来が違う。

用意していた鹿肉で試し切り

用意していた鹿肉で試し切り

黒曜石ナイフは思った以上の切れ味。縄文人が愛用したのもうなずけます。

試し切り
鶏肉も解体したけど、写真撮ってなかった。

この後、お肉は美味しく調理してみんなで食べました。

平田さんを始め、参加してくれた全員が楽しんでくれたようで、石器部の立ち上げは大成功でした。

第二回石器部開催のお知らせ

今回クローズドイベントだった「石器部」ですが、次回よりオープンイベントとなります。

あなたも黒曜石を使って、石器を作りませんか?
旧石器時代から縄文時代、金属が普及するまで、刃物の材料として身近な存在だった黒曜石。
古代の技術に触れて、自分の原始的感覚を呼び覚ましましょう。
講師は造形家・平田篤史さん、縄文歴40年のベテランです。

作った石器はリューターで穴を開けて、アクセサリーパーツにすることもできます。

1部、2部とありますが、内容は同じです。それぞれのリンク先のイベントページから参加表明をお願い致します。各種SNSのアカウントでログイン可能です。

■日時
5/20(土)
【第1部】13:00~15:30
第1部参加希望の方はこちら
https://atnd.org/events/87842

【第2部】16:00~18:30
第2部参加希望の方はこちら
https://atnd.org/events/87843

【縄文交流会】19:00~21:00
イノシシ肉などを石器で切って調理します。
参加費¥2000

■定員
8名

■参加費用
・はじめての方
予約¥3000 当日¥3500

・参加2回目以降の方 
予約¥2500 当日¥3000

・高校生以下(12歳以上推奨)
予約¥2000 当日¥2500

■開催場所
handmade-space Kyoten
〒165-0033 東京都中野区若宮3−30−9

■参加方法
各種方法でアテンドにログインし、前日までに参加ボタンを押してください。
定員になり次第、締め切りとさせていただきます。

◆メールでのご予約は
タイトルを
5/20石器部予約
とした上で、

名前
参加人数
希望時間帯[1部13:00~ or 2部16:00~]
電話番号
交流会参加[希望 or 希望しない]

を、お書き添えの上、以下のメールアドレスにご連絡ください
contact@kyoten.jp

■注意
黒曜石はガラスに近い性質を持つため、扱いによっては怪我をする恐れがあります。
イベント中の怪我に対し、イベント運営者は一切の責任を負いません。予めご了承ください。
イベント中は怪我の無いよう細心の注意をはらいますが、ご心配な方は各種1日レジャー保険、1日国内旅行保険に入ることをお勧めします。
https://www.au-sonpo.co.jp/pc/kokunai/index.html
国内旅行保険|au損保

■お問い合わせ・質問は
メールアドレス
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