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石器部活動日誌01「石器に使える石を拾いにいこう!」

2018年3月30日 書いた人:小林亨
採った石たち

以前結成した「石器部」で石を拾いに行くことになった。

もちろん、ただキレイな石を拾いに行く!とかいう話ではなく、縄文時代の石器に使われていた石を拾いに行くのである。

荒川上流に磨製石斧の材料として好まれた「蛇紋岩」が拾えるということで、私、小林亨(@chiporo52tk)、木彫りのヤス(@yasubeat)、うるし劇場ナミコ(@NamikoKato)の3人で、埼玉県寄居町に足を運んだ。

 

都心から2時間ほどかけて到着した場所は、キャンプ場になっている荒川かわせみ河原である。

 

河原写真

みよ、この宝の山を!

 

今回、見つけたい石としては

  • 蛇紋岩
  • 緑色岩

いずれも石斧の材料として縄文人に好まれたものである。

加えて、打製石器制作用にのハンマーとして使えるチャートなども拾っていきたい。

参考書として「日本の石ころ標本箱」を頼りに河原を探索していく。

(なお、石の判別に関しては完全な素人であるため、記事中の同定の誤りがあった場合はご指摘いただければ幸いである)

 

石の数々

早速、奇妙にキラキラ光る、見慣れない黒い石を発見。

石界の黒ギャル、黒雲母である

黒雲母写真

写真だとキラキラが全然伝わらない

 

緑色岩写真

これは緑色岩・・・(多分)

緑だし。硬いし。

 

蛇紋岩写真

半透明の若草色と混じり合った深い緑。きみは蛇紋岩だろ?きみに会いに来たんだ!

 

大量の流木写真

木彫りのヤス(@yasubeat)がどこかへ行ったまま、全然帰ってこないので、何をしているのかと思ったら大量の流木を拾っていた。

全部持って帰るつもりらしい。

 

詳細不明石の写真1

うーん?頁岩?泥岩?ホルンフェルス?

頁岩やホルンフェルスは石鏃としても使われていた石である。割ると断面が黒いこと以外はよくわからない。

 

詳細不明石の写真2

ロックハンマーで砕いたら、鉄の錆のようなものが含まれる石、これもなんだかよくわからない。

 

本だけ参考にしても「だいたいよく分からない」ということが判明したので、我々は行くと石に詳しくなるといわれる

埼玉県立自然の博物館

へ、向かうこととなった。

 

埼玉県立自然の博物館へ

埼玉県立自然の博物館では2018年6月17日まで

「縄文有用植物展」

http://www.shizen.spec.ed.jp/?page_id=447

が開催されている。

植物展写真

展示では遺跡から発掘された漆製品なども展示されている。

ちなみに、漆作家であるナミコ(@NamikoKato)は「植物展いこう!」とわたしに声をかけられて、それほど石に興味が無いのに今回の石拾いに付き合わされている。

植物展は、丸木舟や漆採取跡が残った樹木など、みる価値のある展示あることはここで強調しておく。

しかし、今回のメインテーマは石である。

石について学ぶ

博物館内写真

石について学ぶ、ヤス(@yasubeat)とナミコ(@NamikoKato)

 

「あれやっぱホルンフェルスだったんじゃないかなあ」

「いや、黒色泥岩では?」

「チャートって放散虫の塊なんだ・・・」

などとニワカ知識で盛り上がる。知ったかぶりは楽しい。

標本箱写真

こちらは同定作業がはかどる河原の石・標本箱。

これ一家に一台、必須なんじゃない!?

どっかに売ってないのかな。

 

長瀞岩畳

博物館の近くには天然記念物「長瀞(ながとろ)岩畳」がある。

岩畳写真1

文字通り、岩(変成岩)が畳のように連なっているスポットで、近辺は「日本地質学発祥の地」とされている。

調査をしたのはナウマンゾウでお馴染みの地質学者・ナウマン博士である。

 

ちなみにナウマンゾウは氷河期の生き物なので縄文時代にはいない。マンモスも。

 

岩畳写真2

岩畳で黄昏れるyasu氏

 

岩畳での石拾いは禁止されているので、すぐ近くの河原へ移動して石拾い再開。

河原夕方

日暮れまで石拾いに興じた。

 

 

蛇灰岩写真

これは蛇灰岩、何に使えるわけでもないが名前と白いスジがかっこいい

 

まとめ

採った石たち

今回の成果

 

なかなか実物にさわる機会も、コレクションとして所持することも難しい「縄文」だが、石はいくらでも触って集めることができる。縄文人と同じ目線で石を眺めれば、新しい世界が広がっていくことだろう。

こういった「縄文」の楽しみ方もあるという紹介できたのではないか、と思う。

 

寄居町の河原では「自然金」やグレー色の「翡翠」もみつかるそうなので、縄文に興味のない方も、石に注目してみてはいかがだろうか。