竪穴式住居の土下ろし。山梨県・梅之木遺跡で

縄文ニュース

山梨県北杜市にある梅之木遺跡で、竪穴式住居の”土下ろし”が初めて行われた。

これまでの再現竪穴式住居は茅葺きが主流だったが、茅葺きであった根拠は乏しく、静岡県の登呂遺跡で茅葺きの竪穴式住居が作られてからは、前例に習う形で作られてきた。

しかし近年の発掘研究の成果により、竪穴式住居は土葺きである可能性が大きいことが解ってきた。岩手県の御所野遺跡をはじめ、土葺きの再現住居を作る流れが出来つつある。

民俗事例などから、土をかぶせるのは冬越しのためであると考えられており、夏季は逆に湿気がたまってしまうため、土が下ろされる。

土下ろしに参加したのは地元住民を中心に約15名ほど。住居制作にも用いられた手作りの打製石斧や作業用具なども使い、真夏日のなか作業が進められた。

 

梅之木遺跡は2018年の今年に史跡公園としてオープンしたばかり。

遺跡に隣接している「ガイダンス館」では、発掘された文化財の一部や、再現竪穴式住居の制作過程を見ることができる。

作業後は土の下に眠っていた樹皮葺きの屋根があらわれ、作業に参加した人々も達成感を口に出した。

下ろした土は冬越しを想定し、11月に再び被せられる予定。

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記事作成:小林亨
 

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